北川 英治

長球会相談役

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Posted on November 06, 2019

【長良高校は甲子園へ行く】ために

北川 英治 (長球会相談役)
現:岐阜高校野球部監督 

 私学全盛となっている甲子園大会に公立高校が,しかも進学校が出場する機会がめっきり減ってきているのは皆さんもお気づきでしょう。岐阜県内も例外ではなくなっています。公立普通科高校が甲子園へ行くという夢はかなり遠のいていると言えます。それでは私学強豪校に対抗しうるためには,何をすべきか。

1.練習環境を整える
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 学校グランドだけでなく,学校内外での野球部のブランド化と野球部員の自尊心の醸成。学校内の他の生徒・教員からの応援。OB会や同窓生,長良高校を応援してくださる方々を組織としてまとめ,部費や学校予算以外のお金を集めること。そしてその資金を環境整備や野球部運営費に充てること。

2.有能な選手の獲得
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 勉学もでき,野球の能力を備えている中学生は必ずいる。その中学生に長良高校野球部の門戸を叩いてもらう。そのためにはコンスタントに安定した結果が求められるし,第三者からみて憧れられるような野球部でなければならない。そして当然,有能な指導者・スタッフでなければその魅力を発信することはできない。10年前とはレベルが異なる技術指導や組織運営・マネジメントが求められる。

3.公立高校としての強みを出す

 私学野球部は全てとは言わないが,できる選手のみでチームを構成し,試合もほぼ決まったメンバーでおこなわれる。他の部員は満足な練習も出場機会も少ない。公立高校はこれに対抗できる。選手個々の能力を伸ばす機会は設けることはできる。中学生までの野球能力から高校3年間の間で革新的な成長を見せる選手が必ず一学年で何人かはいる。(もちろん意識の高い選手でなければならないが・・・・)チームが束になり,「繋がり」の強さでチーム力を上げ,私学に対抗することは可能である。

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 教育の一環としての部活動である高校野球が,現在では興行的・商業的になりすぎている。本来の理念からは逸脱しているケースが目立つ。だからこそである。敢えて温故知新である。教壇に立つ教員が高校野球を指導して鍛え,強くして勝つ。高校野球ファンの多くはそれを求めているし,選手の保護者も本当はそれを望んでいるはずである。

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 私も現在は自分の母校である岐阜高校で監督をやらせていただいているが(日本で最も古い高校野球部と言われている),もがきながら高校野球のあるべき姿を日本最古の高校野球部として追求している。100年後でも通用する高校野球部のあり方を考えている。もちろん時代と共に変化していくことは重要であるが,守っていくことも,発信していくことも求められているのが伝統校の使命だと考えている。歴史を軽んじれば必ず廃れる。長良高校野球部も岐阜高校野球部も同じであると私は思う。

では,来年1月3日の長球会カンファレンス2020で・・・・。


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Profile

北川 英治
(きたがわ えいじ)

長球会相談役

監督在任期:49期50期51期52期53期55期

現:岐阜高校野球部監督(2019年12月現在)